ねぎは長い間、日本的なスパイスの代表格であり、日本人の冬の食卓に広く使われてきた野菜です。
ねぎの原産地は中国の西部と言われすでに2200年前から栽培されていたようですが、日本へは朝鮮半島を経て6世紀ごろに伝来し、奈良時代(8世紀)には、食用にも薬用にも使われていました。
薬味のイメージが強いねぎですが、薬味には「薬の役目」と「役に立つ味」という2つの意味があります。
昔は食べ過ぎによる腹痛(中毒)を防ぐといわれるのは、大根のことを指していました。また、料理にとても役立つという意味で「役味」とも呼ばれていたのです。この「役味」という言葉こそねぎのすべてを表現していると言っても過言ではありません。
ユリ科の多年生葉菜・季節は冬
主な栄養素 ビタミンC・食物繊維・カルシウム
効用 風邪・食欲不振・下痢・夏バテ・疲労
身がしまってつやつやしているもの。葉はみずみずしい緑色でピンとしているものが良い。黄色っぽくしなびたり、ちぎれたりしているのは古い。太い細い、曲がっているいないは、味には関係ないので細くて曲がっていても問題なし。
昔から『風邪にはねぎ』といわれます。これはねぎの体温を上昇させる働きを利用した先人たちの知恵です。ねぎを食べるとそのニオイ成分(硫化アリル)が交感神経を刺激し、『副腎髄質ホルモン(ふくじんずいしつ)』やアドレナリンの分泌を促します。
アドレナリンは発汗を促し、体温を上昇させ、疲労回復効果のあるビタミンBの吸収を高めるので、風邪で疲れた体をいたわり、安眠を促します。ちなみに漢方でも体を温める作用がある、葱白(そうはく)としても知られています。そのほか、鼻づまりを改善したり痰(たん)を取り除いたり、のどの炎症を鎮めたりします。
葉ねぎファンの皆さんは、「ねぎの薬効は白い部分だけなのか」とガッカリするかもしれません。でもご安心ください。葉ねぎは風邪の予防に重宝します。ベーターカロチンやビタミンCが含まれ、ビタミンCは一束で一日所要量の2/3がまかなえるほどです。葉は、風邪予防に、根は治療にと使い分けができるねぎは、貴重な素材といえるでしょう。
◆材料4人分
牛肉 200g(1cm角に切り、酒大1、しょうゆ大1/2、砂糖、こしょう、ベーキングパウダー少々、片栗粉大1/2、ごま油大1を下味つけておく。)
とうもろこし 1本(1本分をこそげておく。)
ピーマン 1個 / 生椎茸 4つ / 長ねぎ 1本 (それぞれ1cm角に切っておく。)
にんにく 1かけ(みじん切り。)
合わせ調味料
≪鶏ガラスープ1/3カップ、酒大1、しお・こしょう少々、しょうゆ大1、砂糖・片栗粉各小1≫
◆所要時間 40分 / ◆材料費 800円 / ◆4人分
◆作り方